忌野清志郎氏の喪が明けた。
ブログを再開する気持ちがやっと出てきたようだ。
先日、昨年デナリ(ここではマッキンリー山のことで公園のことではない)で遭難したぎりぎりボーイズの、井上、山田両君の遺体が発見された。どうやら登頂し終わっての帰路、滑落したらしいというのが地元ガイドの意見だった。冥福を祈る。
同じ頃、しろくまがカヒルトナ氷河に送った3名の若者(男性2名女性1名)がデナリ山頂まで登頂して無事に戻ってきてくれた。一人はリッキーの大学の同期だということで、彼の紹介でしろくまが手配することになったわけだ。
うれしい。無事に戻ってきてくれたことがうれしいのだ。
途中では高山病で急峻な斜面をタンカに運ばれて下山してゆく人を見送ったという話をしてくれた。さらに登ったところで取り残されたピッケルを見つけたということを一人が語ったとき、ほかの一人が、「ああ、それはきっと彼のピッケルだったんだ。だからあんなところにぽつんとあったんだ。」と、今気がついたようにぼそりとつぶやいた。
とにかく彼らは登頂に成功し、無事に下山して、アンカレジに戻り、しろくまオフィスまで無事を証明しにきてくれた。
しかしこの3名より少しだけ遅く登頂を目指した登山家たちの内の2名が遭難した。この3名と登った時期はほぼ同じと聞いている。それなのに彼らは戻らなかった。
その2名を捜していた救助隊が、空中から撮影した写真を解析して、上記のぎりぎりボーイズの2名を見つけたのだ。
デナリでは生と死を分けるのは運だ。天候、特に風のちょっとした変化に左右されるのだ。ここでは技術がなければ生き延びることは難しいが、その上で好運でなければ無事に登頂して下山することできない。
デナリ登山を試みるものたちがすばらしい登山家であることは疑いの余地がないが、その中でも好運なものだけが登頂できるのだ。本当に彼らは好運だった。
おめでとう。黒木さん、尾藤さん、糸野さん!!
しろくま