Masa安藤の「アラスカで独り言」



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シトカにて2:バラノフ島

d0143907_5552156.jpg6月12日、限りなく優しい(日系人の)ご主人を持つ、親孝行な娘さんとそのお父上と私の4人で(お母上は乗り物酔いするので休憩)、水陸両用機に乗って道夫の秘密の場所へ飛ぶ。




d0143907_5522096.jpgそこはバラノフ島のシトカと反対側にある入り江だった。海は時化て白帆が立っており、船で行く予定だったら到底無理だったであろうその天気の中を、飛行機は飛ぶ。


島の反対側へ抜けられる入り江を通るが、雲が結構厚く、途中で方向を変えたりして、雲の薄いところを選んで飛ぶ。

小型のセスナは木の葉のように舞い揺れながら、なんとか反対側のチャタム海峡にでることができた。

心細そうに飛んでいた機体が、その入り江に入った途端、機体の揺れは収まった。白帆が立っていた海は、入り江に入ると静かな湖面のような輝く水面になった。


d0143907_613321.jpgこの7キロの入り江は5km地点で特に狭くなっていて、最後の2キロは秘密の隠れ場所のようになっていた。

星野の本にあったハクトウワシが彼の描写そのままにトウヒの木に停まっている。この種のワシは25年は生きると言われているので、多分同じ個体だろう。


浜辺を見ると熊がいる。

星野の本では足跡だけだったが、その足跡の張本人がそこにいるのだ(もしかしたらその子孫かもしれないが・・・)。

それにしても星野の本の描写の正確さに私は驚いている。そこには何の誇張もない、正確な情景描写がされている。

ここにあるのは彼が本に書いているそのままがあるのだ。

そう。星野の文章読んで、我々読者が想像する美しい風景は、星野によって美化された、または誇張されたものではなく、美しい風景をそのまま星野が正確に描写していたのだと気づいた瞬間であった。

そしてそのとき、「彼の写真もこれと同じだ」と思った。星野の写真の美しさは、彼が撮影する風景そのものが美しいということなのだ。その写真には星野の自己主張は表に出ず、風景が風景として、動物が動物として自然に写されている。

そこにいる動物は、星野の存在を警戒していない。

それどころか、彼の存在を周囲の自然と同様に認めているようにすら思えるのだ。

だから彼は自然を、野生動物を、あるがままに撮影することができたのではなかろうか。

自然をあるがままに描写する。それができるのはすごい才能だと思う。

ここを訪れて、そんなことを思った。
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by 814690 | 2010-07-06 06:39

シトカにて

ある日、ポートランドに住んでいる日本人女性からメールが届いた。「彼が彼の本で「秘密の場所」であると言っている場所に、父親を連れて行ってあげたい」というリクエストだった。

調査するとそれはシトカのあるバラノフ島にあった。

彼女の親孝行な心に射たれた私は、数人あたった他のガイドが行けないことがわかると、自分がこの家族に同行してシトカに行くことを真剣に考えた。

それに私はまだシトカにある星野さんのトーテムポールを見ていない・・・・。

そうしたら何と有能で優しいしろくまスタッフが許可を(というか勧めて)くれたのである。

というわけで6月11日にシトカについた。

12日の夕方まで時間があったので、ダウンタウンを軽く巡ると、星野さんのトーテムポールまでの7kmの道のりを徒歩で行くことに決めた。


d0143907_2372398.jpgとりあえず、ネイティブ通りとも言えるコグワンタン通りから出発した。



d0143907_301447.jpgこの短い道沿いにバーサとピートが経営するケイラスB&Bがある。彼らもトーテムポールの建設に尽力した。


d0143907_244069.jpgハリバットポイントロードをひたすら歩く。

道の両側には家並みがかなりある。

何故か景色のよう海側にトレーラーハウスが建ち並び、山側に1戸建ての大きめの家が並ぶ。



実は海側のトレーラーハウスは土地の所有者が別にあって、占有権があるため現在ここに建っているが、今のオーナーがいなくなると、引き継ぐことができないので引っ越すか取り壊すしか無いのだそうだ。あと20年もするとこのあたりの土地には豪華な1戸建ての家が立ち並ぶかもしれない。

いや、ここは波がきつそうだからそうなっても波にさらわれてなくなってしまうってことも考えられる。


d0143907_2454529.jpg途中立ち止まっては写真を撮ったり浜辺に打ち寄せる波を触ったり、石や海藻を見たり、トイレ休憩をしたり、道草を食ったりしながら、ヘルガスB&Bも通り過ぎ。



d0143907_2482916.jpg1時間半ほどでトーテムポールのあるトレイル入り口の印となる電柱が見えて来た。



d0143907_2503525.jpgこの家からは何とトーテムポールが見えるではないか。星野ファンであれば垂涎ものの眺めであろう。



このトレイル、車で来れば12〜13分であろうが、やっぱり自分の足で来ると価値が違う気がした。




d0143907_2514814.jpg浜辺の森のトレイルに入ると、カラスが3羽トーテムポールの番人のように、私に向かってガアガア語りかけてきた。


d0143907_2523851.jpg「ちょっと星野さんに挨拶するだけだよ」というと1羽のカラスはトーテムポールの真上をくるくると舞って、場所を示してくれた。

星野さんに挨拶をして、お祈りを捧げ、海岸で石を拾い、写真を撮った。星野さんはシトカにもいると思った・・・。

雲行きが怪しくなってきたので早々に帰路に着く。

途中で降り始めた雨には結構降られたが、それでも帰りの道のりは行きよりも短く感じた。

しろくま日記より抜粋
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by 814690 | 2010-07-03 03:04


アラスカ生活mo30年! アラスカが大好きで、そのアラスカの素晴らしさを一人でも多くの人に知ってもらいたいと願ってやまない男、しろくま代表:Masa安藤のブログです。
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